どんなに忙しくても、患者さんが遠慮せずに声を掛けられるような雰囲気をつくり出したい

ナースエイド(3階南病棟)

 
私は、社会人になった頃は一般事務の仕事をしていましたが、何か手に職をつけたいと思っていました。そんな時に、大好きだった祖母がなくなり、もっと一緒に過ごしたかったなあという思いと、ちょうど時代も介護が注目される時代になっていたので、24歳の時にヘルパーの資格2級を取得し、介護の仕事を始めました。その後、介護福祉士の資格を取得しました。私は、常々、高齢者の手助けになりたいと思って仕事をしています。身体的なサポートだけでなく、ご家族には及びませんが精神的なサポートも大切にしています。患者さんと話していくうちに、立場が逆転しているんじゃないかと錯覚するくらい、患者さんが私たちの話を聴いて下さり、また、いろいろなことを教えて下さり、労って下さいます。ホントに有難いと思うので、「いつもありがとうございます」と答えると、患者さんが明るく元気になっていく様子を見るにつけ、患者さんは単にケアされたいのではなく、役に立っている自分に喜びを感じられているんだなと思えるようになりました。昨年から、急性期の病棟に異動になりました。これまでとの仕事の進め方との違いに戸惑いもあり、まだまだ覚えなければいけないことはたくさんあり、勉強中です。これまでの療養型と違い、私が患者さんを見て「痛そう、苦しそう、つらそう」と感じるような状態の方ばかりです。何かをお願いしたそうな患者さんに、「どうされましたか」と尋ねても、「忙しそうだから後でいいよ」と言われることがあります。また、お声掛け頂いた時に「忙しいのに呼び止めてごめんね」と仰る方もいます。この経験は「こんなに痛そう、苦しそう、つらそうにされているのに嫌な顔一つせずに私たちにこんなに遠慮されているのだ」と異動したばかりの頃に感じた衝撃的な出来事でした。そして、とても考えさせられました。それからの私は、どんなに忙しくても、患者さんに遠慮せずに声を掛けてもらえるような雰囲気をつくり、落ち着いた感じで仕事をするように心掛けています。このように、私の仕事はたくさんの気づきが溢れる中で、常に学べ、自分を成長させてくれる機会があります。