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新人時代は仲間を知る期間。人間関係を先入観で決めずに取り組むことの大切さを学んだ。

地域包括ケア病棟

 
看護師になって12年になりますが、看護師になったのは母親の影響が大きいと思います。私の母も看護師で、子どもの頃はよく母の働く病院の行事に参加していました。母が患者さんと笑いながら楽しそうに話している姿、患者さんの笑顔で嬉しそうな表情の母を見て、「仕事って大変なはずなのにこんな瞬間があるっていいな」と思っていました。その後、故郷の新潟を出て、進学し、看護師になりました。新人の頃を振り返ると勉強も大変でしたが、何よりも人間関係に悩まされました。私を指導してくれる先輩がきつくて、雰囲気も怖い感じの人だったので、委縮していました。希望した小児科に配属になり、子どもと接するのが楽しかったこと、同期のみんなと励まし合えたことがその時の心の支えでした。しかし、そんな怖い先輩も、関わっているうちにとても仲良くなっていきました。新人の頃は仕事を覚える期間でもあるのと同時に、仲間のことを知る期間でもあります。そして、先輩が私を知る期間でもあります。技術、経験、考え方も違って当たり前です。先輩との関わりをちょっとした先入観だけで決めずに仕事に取り組めてよかったと思いました。不思議なことに、この歳になって、あの怖い先輩ともう一度一緒に働きたいと思うようになりました。

対等に接すること、不快な思いをさせないこと。患者さんと良い関係を築くことを大切にしたい

この病院に転職して既に7年目を迎えます。前の病院では、スタッフ同士の関わりが少なかったのですが、この病院ではスタッフ同士がしっかりコミュニケーションを取ることに驚かされました。とても、働きやすい職場です。そして、それまで経験のなかった大人の患者さんを担当するようになりました。子どもの患者さんと違い、会話をしながら看護ができます。しかし、反応は、子どもと違い必ずしもストレートではありません。仰っていることと本音が違ったりします。地域性、家族との関係、生活習慣など様々な事情を鑑みながら看護するのが難しいところですが、その難しさがだんだんと楽しくなってきました。今の職場に配属になり、患者さんの退院後の生活を見据えた看護を経験するたびに、どう進めていけばいいかもわかってきました。看護をする上で、大切にしていることは、対等に接することと不快な思いをさせないことです。対等に接するというのは、医療をわかっているという専門家として上から目線の指導を決してしないことです。好き嫌いの感情が芽生えても、嫌いにならない努力を怠らないことも意識しています。そして、基本的なことですが、髪や爪などの身だしなみに気を付け、言葉づがいも敬語やフランクな言葉をうまくブレンドしながら、不快な思いをさせずに、最も良い関係性を保つためにどうすればいいかを意識して関わるようにしています。

後輩と共に成長する姿勢を持ちながら、患者さんに笑顔になって頂く瞬間を作っていきたい

これまでの職場ではベテランの看護師たちが多い職場だったので、指導的立場を経験したことがありませんでした。教育委員として研修の機会などで経験年数の少ないと接する程度でしたが、今後は後輩の指導をしっかりとやってみたいと思っています。性格的には、ビシッということができない、叱ることが苦手だと思います。だから、無理にそういう風に指導するのではなく、先輩風を吹かさず、対等に接していけるようにしたいと思います。ただ、伝えるべきはしっかりと伝えられるように、もっと広い視野で物事を捉え、深く考えられるように知識やスキルを身に着けていかなければならないと思っています。特に、患者さんとの接し方と関わり方に正解はありません。磨いても、磨いても、自分はまだまだだと感じるだろうと思います。一緒に成長していく気持ちを持って、後輩たちも接していきたいと思います。母が患者さんと楽しく会話していたように、根本には私も患者さんと楽しく会話をし、患者さんに笑顔になって頂く瞬間をたくさん作っていきたいです。

勤め続けられるのか不安だった私が、リーダー業務を始める頃に看護の楽しみを見出せるようになった


透析室

 
私の母は少し体が弱く、よく入院していました。親戚の人たちから、「いつかはお母さんの世話もしないといけないから、看護師という職業がいいのではないか」と勧められ、高校生になり看護科に進学していました。看護師に憧れてなったというより、周りに勧められてなってしまったというのが本当のところです。今、21年目を迎えて、振り返るとこの仕事に就けて良かったと思っています。ただ、新人の頃は、ふがいない気持ちでいっぱいでした。できないことが多く、役に立っていないという気持ちで、こんな状態じゃ勤め続けられないと思っていました。しかし、徐々に一人でできることが増えていき、2年目から3年目になると、他の人の手を借りることなく、だいたいのことはできるようになっていました。リーダー業務をやり始める頃には、自分自身の業務だけではなく、スタッフを仕切ることもできるようになり、全体を見ることができるようになったことで、看護師の仕事に自ら楽しみを見出せるようになってきました。

「プロなんだから察してほしい・・・」。五感をフルに使い、配慮を忘れない看護を大切にしたい

患者さんは思いをいつも的確に言葉にして下さるとは限りません。看護をする上で大切にしていることは、表情やしぐさを読み取れるように、五感をフルに使って観察することです。透析室で勤務をしていますが、透析を受ける患者さんは、太い針を2本ずつ穿刺します。それは、とても痛い処置で、麻酔のテープを使いますが、ほとんど気休めにしかなりません。そして、3~4時間の間、ベッド上でじっとしていなければなりません。そういう処置を受ける患者さんが週3回程度来られます。とても辛い治療です。ある日、患者さんに「あなたはプロなんだから、自分から察してほしい」と言われたことがあります。ハッとさせられました。そして、「難しいことだけけれど、その通りだ」と納得し、努力をするようになりました。例えば、簡単なことでいうと、患者さんが布団を掛けなおしたら、寒いのかな?眉間にしわを寄せたら痛いのかな?と・・・「寒いですか」、「痛みますか」とこちらから察して、言葉にして、患者さんに問いかけてあげる配慮のことだと思いました。患者さんは辛い治療をしているので、私たちに気を遣わせず、むしろ、私たちが常に五感を使って配慮を忘れずケアするということを大切に看護したいと思っています。

私たちとの関わりを楽しみにしてもらい、少しでも治療の辛さを和らげる存在になりたい

この仕事をしていると「ありがとう」と仰って頂く機会が多く、とても励みになる瞬間がたくさんあります。中でも、「今野さんが来てくれてよかった」と言われる時は、本当にうれしい気持ちになります。週に3回ほど通われる患者さんとの信頼関係が築かれていないとこのような言葉は頂けないと思うので、自分の患者さんとの関わりに喜びを感じるだけでなく、仕事に対する自信に繋がります。だからこそ、太い針をできるだけ痛くないように、辛くないように、また、失敗をしないようにするにはどうしたらいいのかということについてが、私の知識や技術を向上させるのが当面のチャレンジ目標です。そして、患者さんにしっかりと向き合い、痛くない処置ができるように工夫していきたいと思います。将来的には、うまく時間を作って、認定看護師を目指したいとは思っています。患者さんは透析そのものが嫌だと思うのは当然ですが、どうせ病院に来なくてはならないのなら、私たちとの関わりを楽しみにしてもらい、少しでも治療の辛さを和らげることができる存在でありたいと思います。

スタッフ同士が声を掛け合い、気に掛け合い、適度にリラックスした状態で仕事ができるようしたい

主任

 
今、主任という立場にいて、職場づくりを考える上で心掛けていることは、少なくともスタッフ同士がギスギスしないような雰囲気で働けるようにすることです。来院された患者さんは、診察、処置、入院・・・と様々なシーンで不安を抱えられているので、私たち看護師が良い状態で接することができるようにするためには、スタッフ同士が協力し合えることが大切だと考えています。だから、私はスタッフに対して笑顔で明るく接し、スタッフ同士が声を掛け合い、気に掛け合い、適度にリラックスした状態で仕事ができるように工夫しています。そのためには、その日、その時間、スタッフの状態を理解し、一緒に課題について考え、フォローするようにしています。ただ、何でもかでも手伝うというのではなく、見守ることも本人の成長を考えれば大事なことと認識しています。特に、経験の浅いスタッフについては、足りていないところに目が行きがちですが、まずは「それでいいんだよ」というところを見つけて、評価し、患者さんと関わる中での変化を共に感じ、自分の看護について充実感や達成感を感じてもらえるように配慮しています。その上で、自身の抱える課題に対して自ら意識して、取り組み、看護の楽しみを見つけられるように成長を応援していきたいと考えています。

認知症の患者さんのそれぞれのこれまでを知ることで、良い関係性が築ける認知症看護の喜び

認知症看護の認定看護師になって1年が経ちますが、周囲からもその専門家という眼差しで見られますし、私自身もしっかりとした仕事ぶりを見せないといけないなという風に思っています。十数年、外科領域で看護をしていましたが、今後のキャリアを考える上では、認知症をテーマに看護を考えたく、現在は、地域包括ケア病棟でチャレンジを続けています。患者さん、特に高齢の方が自分らしく過ごせるにはどうすればいいかというのがテーマです。認知症の患者さんと接することで学んだのは、患者さんと自分との間にはまるで鏡が存在するかのようです。私がイライラすると患者さんもイライラし、私が真摯に向き合うと患者さんも真摯に向き合って下さるということが多々あり、常に自分の看護がダイレクトに試されるのが認知症看護の興味深いところです。これまで、私は、患者さんに失礼なことをしていたのではないかと思うことも多々ありました。風呂に入ったり、体を拭いたりする行為は清潔にすることが目的なので、ご本人が嫌がっても何が何でもしなければならないと認識していました。しかし、それは、必ずしも、良い行為とは言えないと。看護をする上で患者さんをよく知ることが大切です。患者さんは認知症になる前は、何をしていた人か、どういう言葉をよく使っていたか、どういう癖があるのかを知っていくと、例えば、私たちが徘徊と認識していることも、実は徘徊ではなく、そのように行動する明白な理由があることがわかり、患者さんと私たちの関係性に変化が出てきます。一人ひとりの患者さんは皆違うので大変ですが、一方でそこに着目して関わることで良い関係性を感じることができるとこの仕事に大きな喜びに遭遇します。

スタッフの良い経験を共有して、地域包括ケア病棟の看護のやりがいをもっともっと高めていきたい

患者さんが自分らしく過ごせるということについては、スタッフも一生懸命考えて看護してくれています。患者さんが何を以って自分らしく過ごせるのかという評価については、とても難しいので一概に決めることはできませんが、最も大切なことは、スタッフと患者さんが良好な関係性の中で、楽しくやり取りしているとだと思っています。そういう様子を見るとスタッフにとってもこの仕事を通じて充実感を感じているのだと感じることができ嬉しい気持ちになります。高齢の認知症患者の方は、トイレに行ったきり帰ってこられなかったり、食事についても間違って隣の方のものを食べてしまったり、また、点滴をしていても針を抜いてしまったりと、様々なことがありますが、それらに対して問題視し、否定をするのではなく、対応の仕方をそれぞれのスタッフが、それぞれの患者さんに対して工夫することで、患者さんが穏やかに過ごせるようになります。穏やかに過ごせるということは、患者さんが抱く違和感が少ないということだと思います。そんなスタッフに対して私は評価したいですし、それぞれの良い経験を共有し、職場で活かし合い、地域包括ケア病棟の看護のやりがいをもっともっと高めていきたいと思います。

不安な状態の患者さんに誠心誠意関わることができ、生きる力、活きる力を得るのが看護の魅力


化学療法室
緩和ケア認定看護師


 
私は、子どもの頃から苦しんでいる人を見ると助けたいという気持ちに突き動かされるところがありました。正義感というほどのものではありませんが、例えば、中学生の頃、いじめられている友達がいると助けに入ってしまい、自分も一緒にいじめられるというようなこともありました。また、自分は何をしてもダメ、何も取り柄がないとコンプレックスが強いのは今も変わりません。でも、自分のことをわかってくれる人に巡り合うととても嬉しい気持ちになることに気づき、自分は人の話を聴くのが好きなので、その強みを活かし、相手から見て「わかってくれる人になりたい」と思うようになりました。看護師になろうと思ったのも、看護師をこうして続けているのもきっとそういう想いがベースにあるのだと思います。看護師の仕事ほど、普通に考えると当たり前のことをしているのに、こんなにも感謝される仕事はないと思います。それは、患者さんが不安な状態にある時に関わっていることが大きいと思います。その不安な状態の患者さんに対して、私たちは誠心誠意関わることができる機会があるのがこの仕事の魅力だと思います。仕事を通じて逆に生きる力、活きる力をもらえる素晴らしい仕事だと思っています。

がん患者の方の生きざまを受け止めることで、前向きな気持ちで生きてもらえる看護がしたい

私の看護師人生に大きな影響を与えたのは、がん患者さんとの出会いでした。カラダの痛み、吐き気、薬剤の投与などは治療に関することについては概ね答えることはできますが、「私がなぜがんにならなくてはいけないのか」という問いかけには適切に答えることができなかったことが私にとって大きな衝撃だったのです。それからの私は、がん患者さんの辛さを少しでも取り除きたいという想いにかられ、認定看護師の資格を取るべく勉強するだけでなく、死生観について考えるようになったり、コミュニケーションの方法など時間さえ見つかれば学ぶ機会を作っていました。患者さんは初めから私にすべて打ち明けません。ぽつりぽつりと話されていくうちに、生い立ち、価値観、ライフレビュー、職業のこと、日本を支えるような大きな仕事をしたこと、川崎の街への想い・・・を語り始められます。死は怖い、しかし、怖がっていても死は誰にでもあるものだと認識しされている患者さんに対して、患者さんの生きざまに触れ、受け止めて、寄り添うことで少しでも元気になってもらいたい、前向きな気持ちで生きてもらいたいと思い看護をしています。理想は患者さんと本当に通じ合いたい気持ちですが、少なくとも「わかってくれる人」でありたいと思っています。

私が、スタッフが、がん患者さん同士が、患者さんを「わかってくれる人」になれる環境づくりをしたい

私は患者さんと話をしたり、様子をうかがったりしている中で、いつも感じている二つのことをいつかは実現したいと思っています。一つ目は、患者さんが看護師と気兼ねなくしっかりと話せるスペースを作りたいと思っています。普段は、なんだかんだと人の出入りもありますし、他の人に話を聞かれたりすることも気になりますから、気兼ねなく看護師に話を聴いてもらえないと思っていらっしゃるようです。それを何とかしたいというのが一つ目の目標です。二つ目は、患者さん同士がもっと気軽に話せるスペースを作りたいということです。特に女性のがん患者さんは、お互いの情報交換が活発です。話をすることで同じ境遇の人同士、孤独感から解放され、仲間を感じることができ、やはり気持ちを前向きにすることができるようです。がん患者さんの不安は、私たちでわかるはずもない不安だと思います。でも、私が、スタッフが、同じ病を持つ者同士がそれぞれ「わかってくれる人」になり合える環境づくりにチャレンジしてみたいと思います。

先輩や仲間がとてもよくしてくれ、2年目には患者さんに寄り添って考える余裕が生まれてきた

患者サポートセンター
入退院支援室


 
高校時代、進路選択をする中で、理系の中で最も理系を感じないという理由で看護学を選択したのがきっかけで看護師の道を歩むことになりました。看護学を学ぶ深い動機がなかった私も、大学でグループワークや実習という機会を得て、次第に意欲を持つようになっていました。実際に看護師になると覚えることが多いのとすぐには手際よくできないので大変苦労しました。脳神経外科病棟に配属になってはじめの頃は寝たきりの患者さんに対して病態と介助に目が行きがちで、看護師をしているという実感を得られずに時が過ぎていきました。ラッキーだったのは、先輩や仲間がとてもよくしてくれたことだと思っています。だから、一通りの仕事も覚えられ、2年目を迎えようとした頃には患者さんに寄り添って考える余裕が生まれてきたと思います。患者さんとの関係性の中で、どういうケアをするのが適切なのかを考えることはとても楽しいことで、自分が考えたことで事がうまく進み、患者さんが直接喜んで下さる姿を見ることができた時に、とてもやりがいを感じるようになっていました。もちろん、病状が良くなる人ばかりではなく、悪化していく人もいますが、そうであっても、何ができるかを考えることに充実感を感じていたと思います。

「あなたのための時間」として、患者さんの話をゆっくり、じっくり聴いて、向き合いたい

看護をする上で大切にしていることは、患者さんに声を掛けてもらいやすい雰囲気を自然に醸し出すことです。たとえ忙しい時でも、忙しくしていると思われないようにすることを心掛けています。患者さんやそのご家族は、意外と忙しそうにしている私たちに気を遣われていることに気づきました。私たちは遠慮なく声を掛けてもらえばいいのにと思っていますが、声を掛ける側からすれば、患者は自分一人でないからと躊躇されます。患者さんにしっかりとした対応をするためにも、声が掛けられやすいようにするのがタイムリーなサービスにもつながると考えています。そして、患者さんは、病気のことだけでなくそこから派生するたくさんの不安や心配事をお持ちです。そんな患者さんに、私はゆっくりと話を聞いて力になりたいと考えています。聞いてくれるだけで有難いと仰る患者さんもいます。相手を否定せず、特に助言もせずに一通り聞いているうちに、解決とまでは行かなくても、自身で折り合いをつけ、納得し、元気になる方もいらっしゃいます。急性期の病棟ではなかなかそうはいかない現実があるので、病院全体として考えた時にも、今の部署で実践している看護はとても大切だと感じています。「あなたのための時間」として、患者さんの話をゆっくり、じっくり聴いて、向き合うようにしています。

多職種とのつながりを大切にし、患者さんの心境を理解できる看護を提供していきたい

私は、小さな子どもを育てながら仕事をしているので、子どもに対してもしっかりと向き合っていきたいと考えています。そして、職場はそれを考慮し、残業しなくていいように働かせて頂いています。とは言え、子どもが成長し、大きくなっても看護師を続けていきたいので、私自身もまだまだ成長していきたいという欲はあります。まずは、今の部署でしている看護をもっと深めたいと思います。一人ひとりの患者さんの話をしっかりと聴き、看ることから始め、入退院支援をしっかりと考え、質を高めていきたいです。また、いずれ病棟勤務の機会を得ることができた時には、そういう経験を活かせるようになりたいと思います。患者さんとお話をすると、やはりご自身の心境を知ってほしい、誰かに聞いてほしいと思われていることを感じます。とにかく、今は、今できることを最大限に頑張り、せっかく多職種連携の要となる部署にいるので、連携のモデルケースとなるよう、お互いのつながりの大切さを意識しながら、患者さんの心境を理解し、居心地の良い看護を提供していきたいと思います。

どんなに忙しくても、患者さんが遠慮せずに声を掛けられるような雰囲気をつくり出したい

ナースエイド(3階南病棟)

 
私は、社会人になった頃は一般事務の仕事をしていましたが、何か手に職をつけたいと思っていました。そんな時に、大好きだった祖母がなくなり、もっと一緒に過ごしたかったなあという思いと、ちょうど時代も介護が注目される時代になっていたので、24歳の時にヘルパーの資格2級を取得し、介護の仕事を始めました。その後、介護福祉士の資格を取得しました。私は、常々、高齢者の手助けになりたいと思って仕事をしています。身体的なサポートだけでなく、ご家族には及びませんが精神的なサポートも大切にしています。患者さんと話していくうちに、立場が逆転しているんじゃないかと錯覚するくらい、患者さんが私たちの話を聴いて下さり、また、いろいろなことを教えて下さり、労って下さいます。ホントに有難いと思うので、「いつもありがとうございます」と答えると、患者さんが明るく元気になっていく様子を見るにつけ、患者さんは単にケアされたいのではなく、役に立っている自分に喜びを感じられているんだなと思えるようになりました。昨年から、急性期の病棟に異動になりました。これまでとの仕事の進め方との違いに戸惑いもあり、まだまだ覚えなければいけないことはたくさんあり、勉強中です。これまでの療養型と違い、私が患者さんを見て「痛そう、苦しそう、つらそう」と感じるような状態の方ばかりです。何かをお願いしたそうな患者さんに、「どうされましたか」と尋ねても、「忙しそうだから後でいいよ」と言われることがあります。また、お声掛け頂いた時に「忙しいのに呼び止めてごめんね」と仰る方もいます。この経験は「こんなに痛そう、苦しそう、つらそうにされているのに嫌な顔一つせずに私たちにこんなに遠慮されているのだ」と異動したばかりの頃に感じた衝撃的な出来事でした。そして、とても考えさせられました。それからの私は、どんなに忙しくても、患者さんに遠慮せずに声を掛けてもらえるような雰囲気をつくり、落ち着いた感じで仕事をするように心掛けています。このように、私の仕事はたくさんの気づきが溢れる中で、常に学べ、自分を成長させてくれる機会があります。

経営面、教育面においてやり方次第で成果を見出せるのではないかと思うようになってきた

主任

 
私は、小学生の頃に“命”が話題になり、考えさせられることがあり、姉が看護師であったこともあるとは思いますが、医療の分野で働きたいと考えていました。看護師になって14年目を迎えますが、患者さんとの関わりの中で、私のケアによって、しんどい思いをされていた方が元気になり、「佐藤さんに看てもらえてよかった」などと言われる時にこの仕事をしてよかったと思います。主任になって2年半が経ちますが、はじめの頃は、スタッフとして仕事をしていた頃と比較すると、何かあったら矢面に立たなければならないとプレッシャーを感じる日々でした。実際には、目に見える業務のチェックなどできることだけをしているという感じで、正直に言って日々業務に流されていたと思います。要するに、主任という役割は何なのかをさっぱりわかっていませんでした。しかし、この仕事はやればやるほど深く、経営面においても、教育面においても自分の考え方、やり方次第で成果を見出せるのではないかと思うようになってきました。病棟トップである師長の掲げるビジョンや想いを正しく理解することに努め、看護の質を上げるためには何をすべきか、同時に稼働率を上げていくためには何をすべきかをスタッフの動きを考えながら、自身も主体的に行動していくことが大切だと思うようになりました。例えば、記録を見て、担当看護師がその人らしさを大切にした看護をできているかどうかを確認し、スタッフの育成に積極的に関わっていくといったことも私の役割と認識しています。

育成する側とされる側の良好な関係をつくり、スタッフと一緒に問題を解決していきたい

私が、スタッフの育成で大切にしていることは、それぞれの不満や愚痴を受け止めて、良好な関係をつくることから始めることです。育成と言っても、私がいつも正しい見解を持っているわけではありません。育成で大切なのは、育成する側とされる側のコミュニケーションが円滑に進められ、一緒に問題を解決していくということだと考えています。初めは愚痴であったとしても、それが肯定も否定もできないものであっても、聴いてあげるうちに気持ちが収まり、本人自身で解決の糸口が見いだせ、本人がやる気になり、仕事に取り組むことも多々あります。結果的に、そういうことがスタッフの成長につながる瞬間だと思います。基本的には、患者さんとスタッフの関わり方を見て、あるいは聞いて指導します。スタッフが患者さんとの関わりでうまくいっていない時は、私が患者さんとコミュニケーションを取り、スタッフにフィードバックし、自身で解決できること、他部署との連携により解決できることを考えさせるようにしています。ただ、どんな組織にも、一人では解決できない問題もたくさんあります。また、個人的なことでも、その本人自身が自分で解決できないこともたくさんあります。そういう時は、師長に、あるいは他部署との連携先に相談をし、本人に解決策や方針を示し、経過を見ながら支援していきます。

新たな知識や技能の習得をする機会を創り出し、スタッフの看護の質を持続的に上げていきたい

私の部署は、たくさんの診療領域で構成されており、入退院も多いので患者さんの入れ替わりも激しく、少しあわただしい病棟です。そんな状況の中で、スタッフの看護の質を持続的に上げていくことができる職場にしたいという想いがあります。一言で言えば、「その人らしさ」を尊重する看護の質です。この患者さんにはどう関わればいいのか、あの患者さんにはどうしてあげることが適切なのか、そんなことを言葉にしながら、みんなで解決していこうという雰囲気は今もあります。ただ、社会はどんどん変化しますし、現状に満足せず、新たな知識や技能の習得をする努力を続けてこそ、看護の質を持続的に上げていくということだと思います。全員参加のカンファレンスや、学習会を計画し、参加しやすい環境づくりにも工夫を重ね、スタッフ全ての能力向上を図れるようにするとともに、一人ひとりのキャリアアップを支援していきたいと考えています。

仕事と生活とがうまく両立できるように家族・健康・生活のことに安心してもらえる環境を作りたい

師長(3北病棟)

 
私の職場では、30代から40代のスタッフが多く、子育て中であったり、親の健康問題を抱えたりしている状態の人がいます。師長になって2年目になりますが、組織として患者さんに対するケアの質を上げていくことを考えていくのが最も大切な仕事であることは言うまでもないことですが、やはりそれを実現するためにも、スタッフが仕事と生活とがうまく両立できるように配慮することが大切だと改めて認識するようになりました。例えば、勤務表を作成する際にこのシフトの仕方はスタッフの生活背景を考えると適しているのかどうかということを個別性を意識するようになりました。一人ひとりのスタッフのことを思い浮かべながら仕事をしていくことで、一人ひとりの普段の頑張りを私自身が振り返る機会にもなっており、スタッフのことをとても可愛く思えるようになってきました。私が師長としてどれくらいの役割を果たせているかはわかりませんし、私自身もこれからまだまだ勉強もし、成長していく必要はありますが、一緒に働くスタッフが働きがいを感じてもらえるように、家族のこと、健康のこと、生活のことについても安心してもらえる環境を作りたいと思います。

問題意識を持ち、自発的に学習する、そして、素早い解決に臨む姿勢を身につけてほしい

経験年数が同じであっても、仕事がすごくできる人、やるべきことは確実にできる人、少し努力が必要な人という風に、どんな社会でも意識や能力に多少の差があるのは否めないと思います。問題は、現状の自分をよく知り、だから自分はダメだというのではなく、そこからどう成長し、今以上の仕事ができるように努力し続けることだと思います。私は、そのためにも、スタッフ一人ひとりが、問題意識を持ち、自発的に学習する癖を身につけてもらいたいと思っています。問題を先送りするのではなく、どうすれば解決できるかを自分で考え、答えが見つからなければ、先行事例や類似事例を調べ、自身で学び、何が使えるかを考えて行動に移すようなスタッフに育ってもらいたいと思っています。また、壁にぶつかった時も、一人抱えてしまうのではなく、仲間のスタッフに相談して、素早い解決に臨む姿勢を身につけてほしいと思います。そういう行動の日々の積み重ねこそが、問題解決をスムーズにし、患者さんへのケアが行き届き、私たちが提供する看護の質が向上すると考えています。問題意識の基本は気づきだと思います。患者さんのクレームも嫌な機会と捉えず、患者さんを深く知る機会と捉えたいですし、そのことで患者さんの満足度が高い看護に繋がります。「よくしてもらってます」と患者さんに評価を頂ける機会を通じて、看護師になってよかったと思える経験をたくさんしてもらいたいというのが私の願いです。

一人ひとりを信頼し、それぞれの持ち味を引き出せるようなマネジメントをしていきたい

私たちの職場は混合病棟なので、これまでは比較的に広く浅い知識をベースに対応してきましたが、今後は専門的な知見ももっと取り入れて、さらに高いレベルの看護を提供していく必要があります。そういう看護を提供できるようになることで、看護師の仕事の楽しさをもっともっと実感してもらいたいと思います。幸いにして、スタッフ同士のコミュニケーションは活発な方なので、その職場風土を活かして、気づきの意識を高めて、問題解決を楽しむ風土に昇華していきたいと思います。それと、職場がスタッフにとって安心して働くことができる場所にしていくためにも、一人ひとりを信頼し、仕事に関して私の個人的感情を挟まないことを強く意識していかないといけないと思っています。もちろん、私も含めて、性格も人格も万全という人はいないと思います。だから、一人ひとりの持ち味を引き出せるようなマネジメントをしていき、安心して働くことができる、働きがいのある職場をつくっていきたいと思います。

たとえ不機嫌な患者さんでも、何を思ってらっしゃるのかを聴き、共感するようにしていきたい

クラーク(5北病棟)

 
私の仕事は、入院患者さんを病室までご案内することから始まり、患者さんのカルテの準備、片付けをすること、電話応対、書類の説明等です。患者さんが話し掛けて来られたらお話を聴いたり、また、スタッフが忙しい時に、患者さんをお迎えに行ったりすることもあり、患者さんとコミュニケーションを取る機会もあるので、不安を取り除いたり、いい気分になっていただいたりできるように配慮して仕事をしています。そんな日常の中で、患者さんやご家族の方が「すごく助かりました」などの言葉をわざわざかけて下さることがありますが、そんな時はとても嬉しい気持ちになり、患者さんに対してもっとお役に立ちたいと思える瞬間です。この仕事は、ずっと座っている仕事ではなく、動くことも多く、変化を感じながらできるのでいい仕事だと感じています。私が特に心掛けていることは、書類の説明を丁寧にすることです。書類と言ってもいろいろあるので、すべてを理解できていないこともありますが、そういう時も良く知っている人に聞き、説明する際に患者さんやご家族の方が不安にならないように気を付けるようにしています。患者さんの方でしてもらわなければならないことについての説明は特に丁寧にしています。患者さんも様々なので、こちらが丁寧に説明しているつもりでも、不機嫌になられたりする方もいらっしゃいます。そんな時も、冷静になって、患者さんに向き合うようにしています。この仕事に就いて9年が経ちましたが、初めは気難しいと感じる患者さんでも、避けたりせずに根気よくお話を聴いてみると、聴いているうちにそんなに気難しい人ではないことがわかる事もあります。様々な人とのコミュニケーションが取れるようになったのはこの仕事をしたからだと思います。病気でイライラとされているのは当然なので、たとえ不機嫌な患者さんでも、その患者さんが何を思ってらっしゃるのかを聴き、共感するように心掛けています。

変化に富んだ毎日を楽しみながら、「事故なく、安全に」をモットーに、接遇力を向上していきたい

ナースエイド(2階北病棟)

 
私は若い頃は、接客や営業の仕事をしていましたが、20年ほど前に介護のボランティアをすることがきっかけで、仕事としてこの病院で働くことになりました。10代の頃から、自宅にいる祖父の介護に関わっていたので、それを職業としてするのは不思議な感じでした。始めた頃は、特に何かが嫌だったというのはありませんでしたが、なんとなくやめようと思ったことがありました。しかし、先輩や仲間が「辞めるなよ!」と引き留めてくれ、私も常々、連帯感を心地よく思っていましたので、おかげさまでこの仕事をずっと続けています。実際、私にとってはこの仕事はとても楽しいものです。外から見ると、一見、同じことの繰り返しのように見えると思いますが、実際は、とても変化のある仕事なんです。それは、患者さんは皆それぞれに違い、同じ患者さんでも一日一日、もっと言えば、1時間前に接した患者さんと今、接する患者さんは感情も状況も異なることがあります。対応が必ずしもこれで正解ということはないので、知識や経験をベースに考え、感じながら、その時その時に適切なケアに取り組む変化に富んだ毎日が、結果的に、私にこの仕事を続けさせてくれたのだと思っています。それと、この仕事を通じて、私は人に関わることが好きだということも気づかせてもらったと思います。俗にいうきれいな仕事ではないですが、私には抵抗がなく、それを越えたところで人と関わる喜びを感じながら仕事ができているのはラッキーだと思っています。実は、1年半ほど、この病院を離れて仕事をしていましたが、再雇用して頂きました。この病院では、療養上のことについては、チームの一員として意見を自由に言え、それを採用されるかどうかは別にして、仲間が尊重してくれるので、柔軟性とバランス感覚を活かせることができるので日々充実しています。今後も、「事故なく、安全に」をモットーに、接遇力を向上していきたいと思います。