「元気になりましょうね!」と患者さんに適している看護を探し、一緒に快方に向かうのが魅力

主任

 
私が看護師になったのは両親が看護師であることが影響しているとは思いますが、やはり、人の役に立つ仕事をしたいという想いが強かったからだと思います。整形外科の仕事を希望し、それ以来異動することなく13年目を迎えていますが、この仕事にとてもやりがいを感じながらこれまでやってきました。一言でいうと、入院時には全く元気がなく、弱っている状態の患者さんが見違えるような元気な姿で退院されるプロセスに関われるのが私の仕事の魅力だと思っています。例えば、神経麻痺で手足が動かない患者さんのリハビリテーションにおいて、離床するのが辛い状態の時は、気が滅入ってネガティブな気持ちになる方がたくさんいます。無理強いすることはしませんが、そんな時こそ、私は一つ前進したら「できましたね」、ほめた時にニコッとされたら「次はこれをやってみましょうか」と励ましながら、患者さんの状態をよく観察し、一緒に快方に向かうことを大切にしています。常に「元気になりましょうね!」の気持ちを持ちながら、患者さんと課題を共有し、患者さんの今に適している看護を探しながら歩むようにしています。

若い看護師達に、患者さんの退院時に看護の面白さを振り返り、達成感を感じてもらいたい

私は、主任という立場ですが、実は産休が明けて職場復帰して数か月なので、主任の役割を果たせているかというとまだまだこれからという状態です。メンバーとの関わりにおいては特に新人や2年目の看護師を気に掛けるようにはしています。特に、2年目の看護師は1人で患者さんを担当するので、様子を見ながら、指導するように心掛けています。患者さんの状態を見て、自分が立てたプランが合っているのかどうか、もし、変更が必要ならどのように変更すればいいのかといったことを自分で考えることを前提に指導するようにしています。その際に、正解をすぐに提示するような関わり方をせず、あくまでも、本人から考えを引き出していくようにすることを意識しています。答えが見つからずに、行き詰まった時は、患者さんの状態を再度共有し、情報提供をする中で、プランを一緒に考えるというスタンスで臨んでいます。特に、患者さんの退院後の生活をイメージして、プランを考えられるようになることを指導の中で目指していきたいと思います。若い看護師達には、自ら退院調整に関わり、患者さんの退院時に看護の面白さを振り返り、達成感を感じてもらいたいです。

みんなで協力し合い、余裕を生み出せる職場を実現し、病棟して看護の質を向上させたい

職場復帰して、ある認知症の患者さんと少し時間を取り、話す機会がありました。その患者さんはいつもイライラされている感じが見受けられたのですが、その時は患者さんの話をじっくり聞くことを意識しました。昔の仕事のこと、家族のこと・・・いろいろな話をされる中で表情がどんどん穏やかになっていく様子が窺えました。その後も、他の認知症の患者さんと関わりの中で感じたのですが、落ち着かない人には、じっくり話を聞いてあげて、付き添うことで穏やかになることを感じました。患者さんのナラティブ(語り)は、適切な看護の道筋を得ることもわかりました。こうした看護体験を職場で共有しながら、看護の質を向上させていきたいと思います。そのためにも、みんなで時間管理を意識して、もっと余裕を生み出せるような職場にしていきたいです。協力の質を上げることで、病棟として看護の質が向上できると思っています。