自分に何が足りていないのかを考えて、一つひとつ相手の立場を意識した看護をしていきたい

3階北病棟 主任

 
私が看護をする上で大切にしていることは、患者さんの立場になって考えるということです。例えば、患者さんが寝る環境一つ取っても、このベッドの上できちんと寝ることができるのか、点滴の際に今ならどんな風に声を掛けるのが良いのだろうかと、たとえ忙しくても看護が流れ作業にならないように心掛けています。患者さんが検査でベッドを離れた時に、ベッドの状態を見た時に、仮に汚れた状態だとしたら、「こんな状態で寝れるかい?」とメンバーと問題意識を共有し、気になった時に自分ならどうするかといった問いかけをしながらチームで看護の質を高めるように努力しています。こういう視点を丁寧に考えるようになったのは、経験年数が10年の頃でした。後輩の指導も含めて看護師としての能力不足を感じ、自信を持てなかったのが原因です。私の新人の頃、「10年目の先輩はすごかった、しかし、今の自分はどうだ」と問いかけ、何が足りていないのかを真剣に考えて、一つひとつ相手の立場を意識するようになりました。

共に働くメンバーには強要せず、見守ることを大切にして、根気強い指導で関わっていきたい

主任になり2年、指導の方法も変化してきたと思います。家庭には子どもがおり、教育を意識するようになりましたが、このことは多分に仕事にも影響があると思います。メンバーには何を、どうしたいのかを自分で考える癖を付けてもらいたいと考えています。強要せずに、アドバイスで留めるようにして、放ったらかしにせず見守ることを大切にしています。一回言えばできる人、五回言えばできる人、十回言ってもできない人・・・いろいろな人がいます。十回言ってもできないなら、十五回言うつもりで関わろうというのが私の考え方です。それですべてがうまくいくわけではありません。一定の水準に達していないメンバーの指導について、付きっきりで頑張ったこともありますが、うまくいかなかった経験もあります。反省すべきは反省しつつも、やはり根気強い指導というのは今後も大切にしていきたいと思います。メンバーとの関わりで大切にしているのは、メンバーの意見を聞き入れるというスタンスです。これまで以上に関わっていきたいと思っています。

患者さんに提供する成果や自分たちが働く病院の価値を共通認識していける結束をつくりたい

今後のチャレンジですが、パフォーマンスが上がるチームワークの良い部署にしていきたいと思います。仲良し集団というよりはチームワークが機能し、良い看護を提供するとはどういうことかといった視点を持って、協働していきたいと思います。そのためには、患者さんの視点、他のスタッフの視点を理解しながら、個々の仕事の優先順位を考えることができる職場づくりをしていきたいと思います。そして、看護部と他部門との交流をもっと深めていきたいと思っています。どんな組織でも、どうしても忙しさが邪魔をして、関連する業務をする時だけの関わりで終始することが多いと思います。そこで、病院全体でイベント(宿泊を伴うキャンプなども含めて)をして、まずはお互いが知り合う機会をつくりたいと思っています。そういう機会を通じて、自分たちが何に向かっているのか共有し、仕事が増えたり変化したりしても、患者さんに対して共に提供している成果や自分たちが働く病院の価値を共通認識していけるような結束の強い病院になれるようなチャレンジをしていきたいと思っています。