不安や苦痛を軽減できるように、少しでもリラックスできるように

消化器内科 外科 病棟(3南病棟)
蠣原 理恵

 12月に腹腔鏡下胆のう摘出術を受ける患者が入院。入院後、医師から本人と夫に術前ICを行った。本人はIC後、感情失禁がみられたと記録あり。私は手術当日の夜勤で受け持った。手術は3例目であった為、帰室したのは勤務交代した時だった。帰室後、夫に面会してもらったが、30分ほど経過した所で、夫が「明日また来るから、がんばれ」と話し、帰宅しようとしていた。患者は痛みが強く、鎮痛剤を点滴で開始したばかりであり、不安そうな表情をしていた。私は、時間が可能ならもうしばらく付き添ってあげてほしい事を伝えた。夫は「まだ居ても大丈夫なんですか?ありがとうございます。」と言って19時過ぎまで面会していた。疼痛は軽減したと言動あるが、表情は硬く不安そうであった。よって不安や苦痛を軽減できるように頻回に訪室したり、鎮痛剤や眠剤の使用を訴える前に聞いて使用したり、少しでもリラックス出来るように、タッチングや保清を行った。翌々日訪室したら「すごくお世話になりありがとうございました。手術は怖くて不安で逃げ出したかった。(手術後から)帰ってきた時、痛くて辛かった。主人が付き添ってくれて本当によかった。」と言動があった。
 私が2年前に手術した時も、当日は本当に辛くて、今までで一番苦しい日だった。その時、主人に面会ぎりぎりまで付き添ってもらってうれしかった事や、夜間目覚めた時痛みが強くて、身の置き所もなく夜が長く感じて辛かった事など、今でも良く覚えている。その実体験を活かして、これからも看護をしていきたいと思っている。