限られた時間の中で、患者さんが笑顔で帰宅できるようサポートしたい

病院外来
勝又 渚

 私は患者さんを笑顔にするのが得意です。それは私自身、常に笑顔でいる事を心がけているからだと思います。笑顔で接すれば相手も笑顔を返してくれます。けれど患者さんは不安を抱えて受診されます。笑顔がない患者さんは特に会話を多く取っています。病気に関わることはこちらからは聞かず、患者さんから話してきたときに応え、私からはたわいもない会話「今日は雨の中受診大変でしたね。」「明日からまた寒くなるみたいですね。寒いのは苦手です。」などの会話から話し出すと患者さんも話が続き、そこから患者背景が見えてきたりします。定期的に受診される方は「髪の毛切りましたね。」「この間帰りに奥様と○○へ寄ると言っていましたが行けましたか?」患者さんの変化や前回の会話の続きから声をかけると「よく覚えてるね。」と笑顔で会話が弾んだりします。
 患者さんから「勝又さんが居てくれて良かった。」「楽しく仕事をしていますね。患者としては気持ちがよく受診できます。」今年はより患者さんに名前で呼ばれることが多く有難い言葉を頂く事が出来ました。その中でも特に印象に残っている患者さんは、出会って数分で手書きの格言が書かれた1通の絵葉書を私に書いてくださいました。診察前に残尿量測定をする患者さんで私は普段のように検査の説明をしながら会話をしていましたが、「あなたは本当に感じがいいですね。良き女性は常に春のようだ。」と検査を終えた患者さんからお褒めの言葉を頂いたのですが、急なことで「今、何て?」と聞き返し、再度お褒めの言葉をかみしめていると、「あなたのまわりは明るくて温かい。元気がもらえます。」と鞄の中から患者自身が書いた絵葉書とペンを取り出し、その場で格言・私の名前・患者自身の名前をサラサラ書いて丁寧に私に渡してくださいました。
 患者さんとの関わる時間は限られていますが、これからも患者さんが笑顔で帰宅できるようにサポートしていきます。