「患者もスタッフも“その人らしく”笑顔で過ごせる病棟」を目指しています

2北病棟(地域包括ケア病棟)

急性期治療が一段落した患者様が安心して自宅や施設で生活を送る準備のサポートをしていく病棟

〈部署の役割と特徴〉
地域包括ケア病棟であり、急性期治療が一段落した患者様が回復期になり、安心して自宅や施設で生活を送る準備のサポートをしていく病棟です。疾患により失った機能の回復に向けたリハビリや日常生活支援と、自宅退院に向けた環境調整を行います。疾患によっては、日常生活動作に介助が必要となる患者様もいますので、患者様やご家族の不安を少しでも軽減できるように、家族指導も行っています。
また、自宅退院予定で包括ケア病棟に来たものの、家族と話を進めるうちに、施設や転院に変わることもありますので、患者、家族の希望を聞きつつ、MSWやRH等と協力しながら、希望通りの退院ができるように支援しています。更に、家族支援に関しては介護負担軽減のためのレスパイト入院も重要な役割だと考えます。また超高齢化社会であり地域性もあって老老介護や独居生活患者も多く、入院中から家族・施設・MSW・CM・往診医等を含めた退院支援会議などを実施し、退院後の生活までを視野に入れた看護を提供できるようにさせていただいています。


患者や家族の生活背景や思いを確認し、「その人らしさ」を常に意識して看護を実践したい

〈私たちが看護をするうえで大切にしていること〉
患者や家族は一人ひとりニーズがあり、生活背景など様々です。患者や家族のこれまでの生活背景や思いを確認し、今後の生活に対する不安を少しでも軽減しながら、望む生活に近づけるように支援していくことが大切と考えます。そのために、患者のその日の気分を伺ったり、普段のコミュニケーションが大切と考えます。しっかり看ながら、患者様の生活リズムが整うように、普段の生活に近づいた会話を心がけています。家族とも、これからの生活のことを話せる時間をとれるようにしています。そして、入院(転棟)した日から、担当看護師を中心にプランニング~評価~修正~実践を繰り返し、残された力を見出し、安心して退院できることを心がけています。
なかでも、大切にしている事の一つとして「その人らしさ」を常に意識して看護を実践しています。患者は病気だから、入院したから、高齢だから等様々な制限を受けています。なかには認知症などがあり、いわゆる「困った症状」を認める患者もいます。しかし、それは本当のその人自身ではないと考え、「困っている人」として、患者ではなく「人」として尊厳のある対応を行い、「その人らしく」過ごせるように「あなたで良かった」と思っていただけるように支援させていただいています。


意見が出しやすく、ケアの実践者であるスタッフ自身が「いきいき」した笑顔の多い職場にしたい

〈職場づくりや人材育成についての考え方〉
職場環境に関しては、意見が出しやすくケアの実践者であるスタッフ自身が「いきいき」した笑顔の多い職場作りを意識しています。緊張感も時には必要ですが、患者さんへの支援や指導の場面に置いて、和んだ雰囲気も重要だと考えています。それは、対象者だけでなく対スタッフにおいても同様です。病棟では、毎日カンファレンスを開催しており、数年のキャリア~ベテランまで経験や看護観も多様なスタッフが患者の入院中から退院後までの看護について活発に話し合いがもたれています。また、育児中や小さな子供がいる「ママさんナース」が多いのも良い職場の雰囲気に影響を与えていると思っています。既卒者への指導や関わりにもそのことが反映されていると考えます。「相談しやすい」「楽しい」「雰囲気がいい」などよく聞かれます。
人材育成に関しては、倫理的視点を常に意識しながら、入院中だけでなく退院後の生活を患者だけでなく、その家族まで含めた支援とは何か?まで、サポートできるスタッフを一人でも多く育成したいと考えています。