不安が少なく、安心できるような環境づくりに努めていきたい

病院外来
芳垣 佳奈

 整形外来に所属になり、もうすぐ10年目となります。学生の頃から整形外科は何となく苦手意識があり、所属当初私は、ここでしっかり業務をこなせるのだろうか、周りのスタッフの方々に迷惑ばかりかけてしまうのではないだろうか…などと毎日不安でいっぱいでした。今では整形外科の奥深さや楽しさを知り、日々忙しいながらも充実し楽しく仕事ができています。
 外来では病棟と違い、毎日いろんな患者様と出会います。いつも患者様と看護師が一緒にいる病棟とは違い、月1回、週1回の診察の方、そして初めて来られる患者様ばかりです。診察の介助が主の外来では、その場の即座の判断力が大切だなと思っています。言葉かけ1つでも患者様の表情が変わり、今こう声かけできて良かったと感じた時に、私はやりがいを感じます。相手をよく見て、その人に合った対応や気くばりをし、できるだけ相手の気持ちを引き出そうというのを常に心がけるように努めています。第一印象も大事だと思っています。笑顔や声のトーンに気をつけ、患者様に分かりやすい言葉で問い合わせる配慮をし、患者様の表情や反応をみて少しでも安心につながればいいなと思っています。
 以前、救急外来に応援に行った時に、整形外科にかかりつけの患者様が救急に搬送されてきました。何となく具合が悪いと思いクリニック外来を受診したところ、動脈瘤解離疑いと診断され、心の準備ができる前にあっという間に搬送されてしまったとのことでした。患者様は私の顔と名前を覚えていてくださいました。「あなたの顔を見たら、少しほっとしたわ。不安だけど、また外来で会えるように頑張るわね。」と言ってくださったのを今でも覚えています。
 外来は患者様と関われる時間が限られています。そんな短い時間の中でも、顔と名前を覚えていただき、少しでも不安少なく安心できるような環境づくりに、これからも努めていきたいと思います。