患者さんに気を遣わせないように心掛け、新人の頃から学び始めた傾聴の方法

看護師

 
子どもの頃、学校で保健委員会をしていた時に、人のお世話をするのが好きなことに気づき、将来は看護師になるのがいいのではないかと思うようになりました。実際、看護師になると単にお世話をするのが好きだというだけでは全く追い付かず、病棟における仕事の流れや医療的な処置を覚えるのに精いっぱいでした。患者さんに安心感を与えられるようになりたいと思い、バタバタしていても、それを見せないように意識をしています。それは、私たちの様子によっては、患者さんは気を遣い、私たちに声を掛けづらくなるからです。そういうときほど、私は話し方を気に掛けるようにし、ゆっくりと話したり、目を見て話を聞くように心掛けています。また、その場ですぐに話が聞けなくても、後で聞くからねという言葉を付け加えるようにし、傾聴についてその考え方や方法については普段から学ぶようにしています。患者さんの話をしっかり聴くようにすると、患者さんは治療方法や治療後どういう生活をしたいのかを話をしてくれます。

患者さんの喜ぶ瞬間が私の喜びでもあり、次なる課題に向けステップアップできるのが楽しい

現在、2年目ですが、事例研究をする機会があり、それをきっかけに患者さんの気持ちをさらに意識して聞くようになりました。あるとき、食事が摂れなかった患者さんの食事介助をしていました。私たちのケアの甲斐もあり、最近になって食事の量が足りないと言ってくれるようになりました。そこで、栄養課に相談し、おかゆを出してもらい、その後、普通食になっていきました。また、患者さんの髪を洗ったり、足を拭いたりした時に、喜ばれるたびに嬉しい気持ちになります。どんなに小さなことでも、患者さんに喜ばれる時がこの仕事をしていて良かったと思える瞬間です。受け持ちの患者さんの看護計画を立てる時に、この人は何が足りてないから、どこを援助したらいいかを考えるのが楽しくなってきました。一人で考えていると行き詰まることもありますが、先輩たちに相談をし、新しい気づきを得ると仕事に広がりや深まりを感じます。これまでは患者さんに言われたら、そのまま受け止めていたのですが、今はそれが本心かどうかを見極めるようにしています。表情を見て、今は何を考えているのかを察しようと努力しています。負荷をかけられるとますますやる気になり、次の課題に取り組み、ステップアップを実感できるのが楽しいです。

私が先輩たちにしてもらったように後輩に関わり、一日も早く先輩たちのような看護師になりたい

後輩が入職して1年が経ちますが、私はまだ自分に自信がありません。それは、先輩と自分を比べて自分がまだまだだと感じてしまうからだと思います。行動に意味付けできず、あいまいな部分もまだまだ多いのが課題です。一日も早く、自分の行動や考えに自信が持てるようになりたいです。そのためにはもっと知識をつけていくことが必要です。病気のことも勉強していますが、細かい病態や薬についてしっかりと整理して、知識を使いこなせるようになりたいと思っています。とはいうものの、新人を助けたいなと思い、困ったことないかと声は掛けるようにしています。それは、自分も先輩から声を掛けてもらうと気持ちを楽にして仕事に取り組めるからです。後輩が困ってそうだなと思ったときは自分にできることで関わっていきたいと思います。私たちの職場は先輩達が優しく、ちょっとしたことでも相談しやすい雰囲気があります。一日も早く自分もそういう先輩になれることを目指していきたいです。