「この職場で働くことができてよかった」と言われるようなマネジメントを心掛けていきたい

ベッドコントロールセンター 師長

 
私は管理者になり7年になりますが、看護師が患者さんから「あなたでよかった」と言ってもらえる看護を目指しているのと同じように、私も「この職場で働くことができてよかった」と言われるようなマネジメントを心掛けるようにしています。特に、スタッフメンバーの心理的安全性が職場環境を左右すると考えているので、メンバーそれぞれの関係が良くなるように、メンバーの間に入って根回しをしています。また、指示したことの進捗状況を確認し、メンバーの不安を取り除けるように行動しています。とは言っても、お互いにわかり合えない、わかり合うのに時間がかかることがあるので、師長としてそのような状況を察知できるように、フランクに相談できる雰囲気を創り出すように工夫しています。例えば、私の方からこんなこともあった、あんなこともあったと雑談も含めてアウトプットを増やすことで、話しても大丈夫な状況を作り出すようにしています。 
一方で、求める仕事のレベルはメンバーにとって、多少厳しいと思われているようです。特に、倫理的なことや安全面については、患者さんはもとよりメンバーを守っていく上でも、最も大切なこととして意識していきたいと考えています。

仕事の質を落とさずに、勤務時間内で仕事が完了し、日々仕事に達成感を感じてもらいたい

今年の4月から、ベッドコントロールセンターに異動になりました。メンバーは新しい師長がどんな人間なのかと思いながら接しているところだと思います。自分がメンバーの時に、師長が変わるとこんなにも職場の空気や雰囲気が変わるのかといったことを経験してきたので、師長の影響力というもの考えながら取り組んでいます。
私が大切にしていきたいのは、時間管理です。それはムダを省き、ムラを無くすこと、そして、隙間時間を利用して、先延ばしにすることなく、どんどん仕事を進めていくということです。仕事の質を落とさずに、勤務時間内で仕事が完了すると日々仕事に達成感を感じることができますし、プライベートでも楽しみを見つけることができるようになります。状況はどんどん変化するので、新しい仕事が増えてくるのは当然のことですが、意外と忘れがちなのは、仕事の取捨選択をすることです。優先的にやらなくてもよい仕事を慣習でしているケースが多いので、私はメンバーにやらなくてなくてよい仕事を問うようにして、職場全体で本来やるべき仕事の質の向上を目指していきたいと思っています。特に、中途採用で入職してきたメンバーは何かと遠慮がちですが、そういう機会を通じて、意見を言っても大丈夫な環境であることを感じてもらえるようにしています。

看護師のあるべき姿を問いかけて、日常の看護に活かしていける看護師を育成していきたい

人材育成については私の大きな課題だと感じています。なかなかできてはいませんが、メンバーがやりたいことを見つけられるような指導をしていきたいと思っています。例えば、憧れの先輩が見つかると、その人がロールモデルとして自分の目標となり、多少つらいことがあったとしても、頑張ることができ成長していくと思います。「こんな看護師になりたい」という意志や未来のイメージができるような指導をしていきたいです。これは私の願いですが、メンバーには最低限看護師としてのプライドを持ってもらいたいといつも思っています。
 具体的には、看護師でないとできないことは何か、社会における看護師のあり方、あるべき姿というものを自分自身に問いかけて、「こんな看護師になりたい」を考えて、日常の看護に活かしていってほしいと思っています。私自身は、この10年、仕事を楽しみに変えられるようになりました。仕事を楽しむというのは、日々の仕事に達成感を感じるようにすること、患者さんやメンバーの想いが良く理解できたこと、逆に私の想いがうまく伝わったことなど、意図したことがうまくいく瞬間を経験できることです。「仕事は楽しみ、遊びは真剣に」をモットーに、まだまだ人生を充実していきたいと思います。