手術後、患者さんが普通の生活に戻るまで、良い状態で戻ることができるようにしていきたい

手術室 主任

 
私は進路決定の際に、人を助ける仕事がしたい、体の機能に興味があるといった理由から医療の道に進みたいと考えていました。患者さんに最も近い職種は何かと考え、看護師という職業を選びました。手術室で働いていますが、手術という行為は人体の中を見ることができるので、体の機能に興味を持っていた私にとっては良かったです。また、手術後、患者さんが普通の生活に戻るまで、障害が出ないようにサポートし、良い状態で次の段階に進むことができるようにすることにやりがいを感じています。特に、手術は患者さんにとってはとても不安なことなので、その方の背景を知ったうえで、個別性を考えて関わることを大切にしています。もちろん、仕事ですから辛いこともありますが、仕事の楽しみの方が勝っています。この病院で働いて感じることは、自分たち個々の存在をそれぞれが認め合っているところだと思います。手術室は、手術という緊張感ある仕事をしている部署ですが、ずっと緊張しているわけではありません。緊張と緩和、しっかりとしているけれど、適度な緩さを持ち、メリハリをつけて同じ方向に向いて仕事をしています。

風通しの良い風土に乗じて、日常的な成長機会、看護の質を挙げる好循環な状態を作りたい

私は今年の4月から主任という役職に就きました。私たちの部署には私を含めて4名の主任がいますので、現状は学ぶ立場という認識です。主任になってから心掛けていることは、スタッフが働きやすい職場を作ることです。そのためには、不平不満を聞き、受け止める。スタッフの想いを汲み取る。声掛けを意識してすることなどを大切にしています。また、スタッフの評価についても主任一人ひとりの目線も違うので、みんなでしっかりと擦り合わせて行うようにしています。幸いにして、私たちの部署はお互いを尊重する風土があり、良い話題のみならず、良くない話題を発言しても安全なので、風通しが良い職場だと思います。また、既卒者が多く、「以前働いていた病院は〇〇だった」といったプラスの情報も、気兼ねなく発信できるので、スタッフが新しい知識を獲得することができ、すぐに仕事に取り入れることができるのも私たちの部署の良いところだと思います。それぞれにとっては日常的な成長の機会がスピーディに得られるので、看護の質を挙げるといった点でさらに好循環な状態を作っていきたいと思います。

術後の不安や痛みについてしっかり理解し、適切な看護が提供できているのかを考えていきたい

昨年より、小山医師を中心に薬剤師、私たち看護師で術後疼痛管理チームというチームを結成しています。様々な症例を研究して、全身麻酔の際の嘔吐や術後の痛みをいかに和らげていくかといったことをテーマに活動しています。術後の患者さんの話、例えば、どんな不安があるのか、痛みについてはどんな感じなのかといったことをしっかり聞き、他の看護師にそれらを話し、共有して、適切な看護が提供できているのかどうかをしっかりと考えていくということを行っています。今後の目標は、術前についてももっと強化していくことです。それに加えて、私自身は、術前外来で手術室がもっと関わることができないかという問題意識を持っています。術前外来での関わりの強化を図っていきたいと思っています。