適切なサポートをすることで信頼してもらえるよう看護をしていきたい

透析センター
内海 淳子

 気管支肺炎で入院をしていたAさん70歳代男性について振り返りをしたいと思います。月水金透析中、糖尿病、認知症もあり。意思疎通はできますが、どうしていいかわからないときなど怒ることによって、周りに判断をまかせてしまうようなところがありました。歩行時のふらつきがあるため、病室と透析センター間の移動は車椅子を使用していました。喫煙の習慣があり以前の入院では病室で喫煙し注意を受けたこともありました。今回の入院では喫煙しないように説明していましたが、自力歩行で院外まで行き喫煙をしている姿が確認されていました。
 入院後、ADLが徐々に低下し以前ほど喫煙に行けなくなっていきました。入院して数日後に「入院して困っていることはありますか」とたずねると、ぽつりと「つらい。ありがとう。」と話され涙を流しました。普段はわりと拒否的だったりしますが、私は透析センターでの受け持ち看護師としてのかかわりも長く、私には話しやすかったのかもしれません。自由に喫煙できないこと、入院前のように思うようには動けなくなってきたことなど、身体機能の低下を自覚し悩んでおられました。指摘や説得をしても怒るのでわかりやすい説明を心がけ、毎回ご本人の気持ちを聞くようにしました。そうしていくうちに、禁煙については「そんなにつらくない」と話されるようになりました。
 患者には入院前の日常の生活があり、入院中は患者に大きなストレスがかかっている事、今後認知機能の低下や、身体機能の低下は進むと思われるので、将来的なプランも必要なこと等を常に考えながら適切なサポートをすることで信頼してもらえるよう看護をしていきたいと思います。